子どものむし歯予防はなぜ必要なの?

お口はただ「歯が並ぶ場所」ではなく、大切な器官です。お口には多くの役割があり、健康な生活をするうえで欠かせないものばかりです。特に、生命維持とコミュニケーションで大きな役割を担っています。
出来たむし歯を「削る」のではなく、歯を「守る」ことこそが、歯医者さんの大切な役目です。

歯は削ったら二度とは戻りません

人間の体は、たとえば転んですり傷ができても、骨が折れても、時間がたてば治ります。でも、歯は自分で良くなる能力(自然治癒力)がありません。つまり、むし歯の治療で歯を削ったら、二度と元のキレイな状態には戻らないのです。
また、一度治療した歯は、健康な歯に比べると再びむし歯になりやすいものです。
お子さまに治療をしていない、生まれたままのキレイな歯で一生を過ごさせてあげるために、何よりも大切なのは「むし歯を作らないようにする」こと。
そのためには、定期的に歯医者さんに通って、お子さまのお口の中の環境を「むし歯ができにくいように」コントロールしていきましょう。

むし歯になる原因をご存じですか?

「むし歯菌」「糖分」「歯の質(むし歯へのなりやすさ)」、これらの要素がそろうとむし歯ができてしまい、要素がそろう「時間」が長ければ長いほど、むし歯は進行していきます。反対に、これらの要素をコントロールすることができれば、むし歯を予防することができます。

むし歯菌は人から感染します

むし歯は、「むし歯菌(ミュータンス菌)」の感染が原因で起こる歯の病気。つまり感染症なのです。
実は、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯菌はいません。それが、どうしていつの間にかむし歯ができてしまうのかというと、主にパパやママ、ご家族からむし歯菌が感染してしまうからです。

お子さまの健康な歯を守るためには家族の協力が大切です

残念なことに、お子さまに「むし歯菌をまったくうつさない」というのはほぼ無理といえます。それでも、うつす菌の量をなるべく減らすことはできます。
また、もしうつっても、生活習慣次第ではむし歯にならないことがあります。
そのためには、一緒に生活するご家族全員で、キレイなお口の状態を保つことが大切です。
お子さまだけでなく、パパやママもむし歯を治し、歯とお口のケアをして、家族そろって定期管理を行っていきましょう。